「硬すぎて指が入らない」と言われた事はありませんか?
そしてまた別の施術の時に「硬いでしょ〜。指全然入らないでしょ〜」なんて言っちゃったりしてませんか??
いつの間にか指が入らないのが当たり前となり、
「この頑固なコリをほぐせるゴッドハンドはいないかしら」と強揉みセラピストを探しはじめちゃうってのはよく聞く話。
指が入らないほど凝っている状態とは?
でも、
ちょっと待ってください。
事実、状態が良ければ指は入ります。
そして筋肉が硬くなってしまって指が入らないという状況は数多くあります。
ですが、硬くなってしまっている理由って基本的には別にあるんです。
何か原因があるからそこに指が入らないんです。
そこの筋肉はまだ緩む状態ではない
アイロンをイメージしてみてください。
設定温度になるまで時間がかかりますよね。
準備完了したらランプがついてそれでようやくアイロンとしての機能を果たしますよね。
指が入らないくらいの硬い状態は”ほぐれる準備中”のような状態という事です。
つまり、硬い状態の筋肉を一生懸命押したり揉んだりするという事は
温まっていないアイロンでシワを伸ばし続けるのと同じ事なんです!!
コンセントに挿さっていなければ、電源も入っていない冷たい鉄の摩擦熱だけでシワが伸びるでしょうか??
次に3分で出来上がるカップラーメン。
ポイントは熱湯を注ぐ事なんですよね。熱湯だから3分で出来上がる。
急いで沸騰する前に注いだらマズかったとか過去の経験でありませんか?
熱湯の熱で麺をほぐす事で3分で完成する仕組みなのでぬるいお湯だとそれだけ完成までに時間がかかってしまいます。
災害時等にはどん兵衛を水で作る『水どん兵衛』なんて物も一時期話題になりましたが、
水で作るので完成までに30分くらい必要だった記憶があります。
何を言いたいかと言うと、必要な『熱湯』を使えば3分、『それ』がなければ約30分かかってしまうという事なのです。
硬い筋肉をほぐそうとすればするほど慢性化してしまう
話を筋肉をほぐすという事に戻すと、必要な場所を必要なだけ行えば早くほぐれる、
不必要な場所を行えば行うほど時間がかかるという事なんですよね。
冒頭の『ここ硬いですね〜!指が入らないですよ!重点的にほぐしますね!』
というのは辛い肩凝りや腰痛を楽にさせてあげたいのに慢性化させてしまう結果に繋がるのです。
また、筋肉はナイーブなので極力刺激を与えたくない訳です。
同じ場所をやり続けるのはダメージを増す事にもなります。
硬い筋肉をほぐす方法とか技術講座なんてのもよく見かけますが、
そもそも硬い筋肉はほぐすべきではないと思うんです。
慢性化した肩凝りモンスターを生み出さない施術を心がけて
局部を重点的にやればやるほど余計に硬くなってしまうのでいつまで経っても指が入らない。
「指が入らない」「指が入らない」と言われ続ける事で
いつしか「硬いでしょ〜。よく指が入らないって言われるのよ」と自分から言ってしまう肩凝りモンスターと化してしまうのです。
指圧系漫画の『ケンシロウによろしく』にも肩凝り名人というキャラクターが登場していましたが、正にそんな感じです。
肩がひどく凝っている事で周りから注目を得ることが出来るので寝ない・運動もしないという極端なキャラクターなのですが、
指が入らないと言われ続けてきた方も近い境遇にいるのではないかなと思います。
《凝りプライド、コリ自慢》を無くすためにも必要な箇所を必要なタイミング行う事が重要だと考えます。
そんな施術を提供出来るようこれからも日々精進して参りたいと思います。